里浦だいちゃん
- VENDOR
- 株式会社貴彩
- ORIGIN
- 徳島県鳴門市 里浦
- SEASON
- 10月〜2月
- VOLUME
- 5kg(M・Lサイズ選択)
- SHIPPING
- 常温便
掘ってから七十日。デンプンが糖に変わるのを待って、はじめて出す甘み
味だけではない。形が良くても、艶がなければ外す
海のミネラルを含んだ砂地。だから甘みの奥に、旨みがある
徳島県鳴門市里浦で育った鳴門金時です。植え付けから百日から百十日で収穫し、十三度前後・湿度七十五パーセント以上の貯蔵庫で七十日から八十日寝かせてから出荷しています。色・形・艶で選別し、基準を満たしたものだけを箱詰めしてお届けします。
MサイズとLサイズからお選びいただけます。Mサイズは5kgで約25本前後、Lサイズは約17本前後です。
名称:さつまいも
品種:鳴門金時
産地:徳島県鳴門市
内容量:5kg
保存方法:常温。風通しのよい冷暗所で、新聞紙に包んで保存してください。冷蔵庫での保存は避けてください
賞味期限:生鮮食品のため設定しておりません。お早めにお召し上がりください
販売者:株式会社貴彩
取り扱いのご注意
- 発送時期は天候・収穫状況により前後する場合があります。
- 農産物のため、大きさ・形・色に個体差があります。
- 表面の傷や土の付着は品質に問題ありません。
- 返品・交換については「特定商取引法に基づく表記」をご確認ください。
植え付けを始める日は、畑の中にある公園の桜が決める。先代から受け継いだ目安を、いまも守っている。
待つ、という仕事
見渡すかぎり、葉。ひと目では海と見分けのつかない広さ。
区切りもなく、向こうまで続いています。その下が砂だと聞きました。海抜ゼロメートル。潮の風がそのまま抜けていく。ここでさつまいもが育つのか、としばらく立ち止まっていました。
掘りたてがいちばん、ではないそうです。七十日以上寝かせて、甘みができあがるのを待ってから出す。
焼いたものを割ると、断面が黄色く詰まっていました。ひと口目はほろりと崩れて、そのあとから甘みが追いかけてくる。砂糖の甘さとは違って、奥から染み出してくるような甘さです。七十日待った意味が、ここにありました。ホクホク、としか言えないのが少し悔しい。
箱を開けて、もう一度驚きました。同じ向き、同じ間隔で、隙間なく並んでいる。長さの違いで詰め方まで変えると聞いて、よほど神経の細い人かと思っていたのですが、会ってみると逆でした。よく笑うし、話がどんどん横に広がる。ただ、笑いながら芋を選び、持ち上げていく手つきには迷いがありませんでした。何を見て決めているのか、こちらには分かりません。分からないのに速い。そこがプロなのだと思いました。爪のあいだまで染みた土の色も、汚れというより、何十年ぶんの目印に見えました。話が芋に戻ると、外す条件をひとつずつ挙げていきます。まず、目で楽しんでください。そう言って笑った顔が、いちばん残っています。
この芋には、その呼び名がそのまま付いています。里浦の、だいちゃん。



桜を見て、始める
畑のなかに、子どもが遊ぶ公園がある。そこに、桜の木が植わっている。この木が咲きはじめる頃を目安にしなさい。亡くなった先代から、そう教わった。
近ごろは四月十日あたりが多い。ただしそれは結果であって、決めているのは桜のほうだ。満開に近づいてから植える。そこから百日から百十日を数えて、掘る。開始の日が動くのだから、収穫の日も動く。いつからいつまで、とは約束できない。
掘ったあとは、貯蔵庫に入れて待つ。十三度から十四度、湿度は七十五パーセント以上。下回れば、加湿器が庫内をまるごと湿らせて戻す。掘ってすぐの芋は、ホクホクとした食感が立ちすぎて、甘みが後ろに下がる。デンプンが糖に変わるのに、最低でも七十日はほしい。
大きさを測るための台を、自分でつくった。L、M、2L、3L。それぞれの線が引いてあり、一本ずつ載せて分けていく。同じLでも、長いものと短いものは別にする。長いものは二列、短いものは三列。Mの短いほうは、イチゴのパック詰めのように三段三段でびっしりと。箱のなかで動かないように詰める。
外すものは決まっている。尻が流れているもの。色が薄く、艶のないもの。形がどれだけ良くても、艶がなければ外す。上から下まで同じ径で、絵に描いたような形に収まっているものだけが、箱に入る。
こんな詰め方は誰にでもできない。市場からも、買った人からも、そう言われる。



海の水を、撒く
里浦の畑は砂地だ。海抜ゼロメートル。区切りのない一続きの畑が八反。サッカーコート一面分より、少し広いくらい。地中に管を埋めて水を抜き、紀伊水道に面しているから、潮の風がそのまま抜けていく。
味をつくっているのは、海のミネラルだという。だから畑に、海の水を撒く。
塩害にはならないのか。日数を置けば問題ない、という答えだった。海水を汲み上げて撒くのは年末まで。二月の下旬から三月の頭に、土の表面をビニールで覆う。そのあいだに塩分は馴染む。むしろ芋の揃いが良くなる。
海に近い畑は、風で自然にミネラルを受け取る。遠い畑には、手をかけてやる。それだけの違いだ。

そのまま、焼く
おすすめの食べ方を聞いたら、少し笑ってから答えが返ってきた。何も手を入れず、ストーブに入れて焼く。うちではそれが一番オーソドックスです、と。
たまに天ぷらにする。味付けは要らない。料理のこだわりについては、嫁に聞かないと分からない、とも。
五キロある。ひとりで少しずつ焼いてもいいし、大切な人と分けてもいい。いろいろ試せるだけの量だ。
届いたら、新聞紙に包んで、風通しのよい冷暗所へ。冷蔵庫には入れない。



